車の一括査定サービスは、複数の業者から査定額を比較できる便利な仕組みですが、「やめたほうがいい」という声も少なくありません。その理由には、利用者が想定していない落とし穴や、取引の過程でのトラブルが関係していることが多いです。
実際にインターネットで検索すると「車 一括査定 やめた ほうが いい」と候補が出てきます。

この記事では、現役の自動車業界のプロが、一括査定の仕組みやその裏側を本気で解説します。
営業電話の多さや価格交渉のトラブル、知らないと損するポイントなど、具体的な事例を交えながら解説。利用を考えている方にとって、後悔しない選択をするための重要な情報をお届けします!
一括査定を上手に使うことで、「愛車の相場を掴める」「高価格で売却できる」などのメリットが数多くあります。
一括査定を依頼する前に知っておきたいポイントばかりなので、これから査定に出す方はぜひ参考にしてみてくださいね。

自動車販売店に勤める筆者が、すぐに実践できるポイントをわかりやすく解説します。




車一括査定やめたほうがいいは本当?


結論から書くと、車一括査定やめた方がいいは事実ではありません。
もちろん注意点はあるので100%全員におすすめできるわけではありませんが、しっかりと特徴を理解すれば、むしろ便利でお得なサービスだと言えます。
車一括査定は、しつこい勧誘やトラブル防止の観点から「やめた方がいい」と評されることがあります。
その一方で「愛車の相場がすぐにわかった」「業者によって数万円の違いがあった」と言うポジティブな口コミも多くみられます。
このような意見の違いから、車一括査定には向き・不向きがあり、「自分が適しているか」をあらかじめ見極めておくことが大切だとわかります。
- 少しでも高く車を売りたい
- 電話対応の時間が取れる
- 営業電話に「NO」を言える
- 比較・検討ができる
- 早く車を売りたい
- 強引な営業に流されやすい
- 比較・検討が苦手
- 超低年式車や難アリ車を売りたい



商談先が多すぎると混乱する可能性があるため、5社ほどに絞るのがおすすめですよ。
車一括査定の危険性はなく、車一括査定を上手に活用する方法を参考にするとデメリットはほぼカバーされます。少しでも高く車を売りたい人にとっては、使うメリットの方が多い必要不可欠なサービスです。
車一括査定やめたほうがいいと言われる理由


車一括査定をやめたほうがいいと言われる理由として、以下が挙げられます。
まずは車一括査定のネガティブな意見についてみてみましょう。
しつこい勧誘にあいやすい
車一括査定を利用するにあたって電話での勧誘は避けられません。どの買取業者も、自社で売却してもらおうと必死にアプローチをしてきます。
買取業界では、最初に連絡をした業者の成約率が高くなることが知られています。そのため最近では、査定申込み直後に電話を発信する「自動電話システム」を導入している買取業者も存在するほどです。



買取業者の営業時間外に車一括査定を出すと、依頼直後の電話ラッシュを防げます。これを利用して私は、電話を取りやすい休日前の夜に依頼し、初回の電話を分散させました。
「他社よりも早く、他社よりも良い条件を」という業者同士の争いが「しつこい勧誘」につながっているのです。
査定に出すほどでもないけど、だいたいの買取相場を知りたいという方は、個人情報の登録がない査定シュミレーションを活用するのもいいですよ。
複数の買取業者とのやり取りが面倒
車一括査定は、「複数の業者と同時に交渉しなければならない」ことを念頭に置いて申し込みましょう。
良い条件の買取業者を見つけるためには、買取条件を比較し、何度も交渉を行う必要があります。比較を行う買取業者が多ければ多いほど、考える時間や現車を査定に出す労力が必要です。



筆者が初めて車一括査定を依頼したときは欲張って6社に依頼をしましたが、途中でパニックになって後悔してしまいました…。
交渉先が多すぎて混乱すると失敗や妥協を招いてしまいます。
「査定額がわからなくなってしまった」「交渉が面倒になってきた」という事態は避けたいものです。車一括査定後は、やり取りに疲れない程度の買取業者と商談を進めるようにしましょう。
都市部は買取業者が多すぎる
都市部では、車一括査定サイトに登録している業者が非常に多く、依頼先を絞り込むことが非常に大変です。
もちろん、数十社に査定依頼をするのはとても簡単です。しかしほぼ全社から電話がかかってくると想像すると、面倒に感じる方がほとんどではないでしょうか。
一方で地方では、「買取業者が5社未満」や「買取業者がいない」ということも珍しくありません。
買取業者が多すぎる地域では「依頼前の業者選定が面倒」と感じやすいでしょう。他方で業者が少なすぎる地域では「選択の余地がない」というムラが生まれやすい特徴があります。
トラブルが発生しやすい
車一括査定では、買取業者の評判や営業方針を十分に理解しないまま商談に入ることがあります。悪質な取引を持ち掛ける業者が紛れ込んでいるかもしれません。
- しつこすぎる電話連絡
- 強引な営業で契約を迫られる
- 契約後に買取り額を減らされる
- 法外なキャンセル料を請求される



「聞きたいこと」をあらかじめリスト化しておき、後からトラブルにならないように念押ししたり、メモをしっかり取ったりすると安心ですよ。
最近では規制が厳しくなり、このような目立つトラブルは減少傾向にあります。強引さやしつこさといったネガティブな印象を受けたら、決断を焦らず冷静になることが大切です。
一括査定に適さない車種・状態の車がある
車一括査定で高価買取が狙えると言っても、どのような車でも高額査定されるわけではありません。
- 年式が非常に古い車
- 水没車・故障車
- 改造車
買い取られた車は、メンテナンスとクリーニングを経て中古車として販売されます。つまり商品価値が著しく低い車は買い取ってもらえないケースも十分にあり得るということです。



このような車は、部品取りを目的にした『廃車買取業者』を探した方が高く売れるかもしれませんよ。
「やめたほうがいい」は嘘!信頼できる車一括査定サイトはここ!
ここまで車一括査定サイトのデメリットを紹介してきました。
しかし、信頼できる車一括査定サイトを利用することで、しつこい電話連絡や面倒なやり取りといったデメリットをカバーできます。



おすすめの車一括査定サイトを3つ紹介します。
実績がある会社が良い:ナビクル


ナビクルの概要 | |
---|---|
運営会社 | 株式会社エイチームライフデザイン |
提携業者数 | 160社以上 |
最大査定数 | 10社 |
オークション形式 | × |
成約手数料 | 無料 |
業者希望選択 | × |
連絡手段 | 電話 |
JPUC加盟 | ◯ |
利用実績 | 470万件以上 |
特長 | 廃車や事故車の買取も可能 |
公式サイト | https://www.navikuru.jp/ |
- JPUC認定買取店を中心に提携している
- 親会社が東証プライム上場している
- 過去の利用実績や口コミを確認できる
- 故障車の査定も可能
- 申し込み後にすぐ買取相場がわかる
- 買取相場のみの確認も可能
- 地域によって買取店が少ない場合がある
- 複数業者から電話がかかってくる場合がある
ナビクルは、東証プライム上場企業であるエイチームの子会社が運営している一括査定サービスで、法外な取引を迫ってくるようなリスクが少ない企業です。
また、ナビクルで査定依頼をすると、申し込み後すぐにWeb上で買取相場額を確認できます。



各社とやり取りしなくても、Web上で相場がざっくりわかるのはうれしいですね。
愛車の相場が知りたいだけの人や、今ではなく将来的に車の売却を検討している人にも、おすすめのサイトです。
JPUC認定買取店とも多く提携しているのも、安心して任せられる特徴の一つです。
電話連絡を減らしたい:カーセンサー


カーセンサーの概要 | |
---|---|
運営会社 | 株式会社リクルート |
提携業者数 | 691社 |
最大査定数 | 30社 |
オークション形式 | ◯ |
成約手数料 | 無料 ※オークション形式は44,000円~ |
業者希望選択 | ◯ |
連絡手段 | 電話、メール |
JPUC加盟 | ◯ |
利用実績 | 非公開 |
特長 | メールで連絡を希望できる |
公式サイト | https://www.carsensor.net/ |
- 30社に査定依頼が可能
- 査定してほしい業者を自分で選択可能
- 提携業者数は700社以上
- オークション形式の選択も可能
- メールでの連絡を希望できる
- 東証プライム上場企業が運営している
- オークションの場合、成約手数料が高い
カーセンサーは、東証プライムに上場している株式会社リクルートが運営しており、安心して利用できます。
一括査定は、700社以上の中から最大30社に査定依頼が可能なので、より競争力の高い価格を引き出しやすいのが特徴です。
また連絡方法が選べるため、電話連絡をなるべく減らしたい人は、メール連絡の希望を出せるのもメリット。



電話と違い、メールであれば時間や場所を気にせず、自分のペースで内容を確認できます。
またメールは内容がテキストで残るので、勘違いや記憶間違いなども少なくなるでしょう。
さらに一括査定かオークション形式のどちらかを自分で選択でき、個人の状況に応じて使い分けも可能です。
成約手数料をなくしたい:MOTA車買取


MOTA車買取の概要 | |
---|---|
運営会社 | 株式会社MOTA |
提携業者数 | 957社 |
最大査定数 | 20社 |
オークション形式 | × |
成約手数料 | 無料 |
業者希望選択 | × |
連絡手段 | 電話 |
JPUC加盟 | ◯ |
利用実績 | 非公開 |
特長 | 連絡が来るのは査定額上位3社のみ |
公式サイト | https://autoc-one.jp/ |
- 成約手数料が無料
- やりとりするのは買取額上位3社のみ
- 一括査定の結果が翌日18時に出る
- 提携業者数は、1,200社以上
- 査定はすべてWebで完結する
- 引き渡し日まで無料でキャンセル料できる
- 地域によっては、査定に参加する会社が少ない場合がある
- 3社からは電話連絡が入る
MOTA車買取は、株式会社MOTAが運営する車一括査定サイトです。
一般的に買取査定サービスは、成約した際に手数料を支払ういます。しかしMOTA車買取は、成約手数料が無料。コストをできるだけ抑えたい人にぴったりです。
またMOTA車買取の大きな特徴として、買取査定額の電話連絡が来るのは上位3社だけという点も挙げられます。3社であれば、電話でもそれほど負担を感じないのではないでしょうか。



複数の業者から電話が来るのを避けたい人にとっては、おすすめの一括査定サイトになります。
また最大20社の概算査定額が、Web上でわかるのも便利なポイント。
引き渡し日まで無料でキャンセルできる点も、利用者にとってはうれしいですね。安心して査定に申し込めます。
私自身、実際にMOTA車買取を利用しましたが、査定依頼をした翌日の18時には上位3社の査定額をWeb上で確認でき、スムーズに手続きを進めることができました。
やめた方がいい理由から学ぶ!車一括査定を上手に活用する方法


車一括査定はやめたほうがいいと言われる理由を踏まえて、上手に活用する方法をご紹介していきます。
車一括査定を上手に使いこなすコツは、「情報を整理しながら自分のペースで商談をすること」です。
愛車を高く売りたいなら、決断を迫られたり催促をされたりしても冷静に考える余裕を持つことを心掛けてください。その考え方と手段を下記にてご紹介していきます。
連絡手段をメールにする
車一括査定を利用する際は、メール連絡が選べるサイトを利用して電話ラッシュを少しでも防ぎましょう。
電話のやりとりが苦手な方は、電話なし・メールのみで車一括査定を利用できるサイトを参考にしてみてください。
メール連絡を希望しても、営業電話をゼロにはできません。
しかし最近では、「初回の接触がメール」「電話がつながらなかったときはSMSで連絡」といったように電話以外の連絡方法を積極的に取り入れる買取業者が増えてきました。
電話営業は完全になくせませんが、車一括査定の悪い印象が少しずつ変わりつつあるようです。
車一括査定は自分に合うサイトを選ぶ
「たくさんの査定見積もりが欲しい」「電話連絡を減らしたい」など売り手にもさまざまな希望がありますよね。
車一括査定サイトにはそれぞれ特徴があり「どこも同じ」ではありません。特徴を理解し、自分の目的に合致するサイトを選びましょう。
目的 | おすすめの査定サイト |
---|---|
査定を数多く依頼したい | カーセンサー(最大依頼数30社) MOTA車買取(最大依頼数20社) |
実績がある会社が良い | カーセンサー(創立40年を超える老舗) ナビクル(利用実績470万件以上) |
電話連絡を減らしたい | カーセンサー(メール連絡を指定) MOTA車買取(査定上位3社のみと連絡) 楽天Car(楽天のみと連絡) |
成約手数料をなくしたい | MOTA車買取(手数料なし) ズバット車買取比較(手数料なし) ナビクル(手数料なし) |
古い車・ワケアリの車を売りたい | 廃車特化のサービスを利用 カーネクスト・ナビクル廃車買取など |
他にも、車一括査定ができるサイトは数多くあります。愛車を効率よく高値で売却するために、車一括査定サイトの特徴にも目を向けましょう。
電話対応ができる状態で査定に申し込む
車一括査定はサイトから申込みした直後から営業電話が掛かってくるため、「スキマ時間に査定だけでも…」と気軽に申込むと思わぬ事態になります。
依頼した買取業者の数によりますが、1~2日間は頻繁に電話が掛かってくると考えておきましょう。



筆者の経験では「しつこい」と感じた業者はほとんどいませんでした。しつこい営業は不満につながるので、最近では買取店も配慮してくれている印象です。
なお電話対応をする際は、車検証・メモ帳・カレンダーを手元に準備し、質問事項を書き出しておくとスムーズですよ。
【アイデア】連絡のタイミングをこちらから提示する
買取業者は、現車の査定や契約締結のために頻繁に電話やメールで連絡をしてきます。ゆっくりと検討する時間がほしい場合は、「○月○日まで待ってほしい」と具体的な指定をしましょう。
日程を指定することで、しつこい営業電話を一時的に防げます。特に、車一括査定直後は電話連絡が集中するため混乱しやすい状態です。
電話口で予定を決めるのが難しい方は、査定金額・査定方法(来店・出張)・買取り条件を聞いて、後日連絡をもらえるように調整しましょう。
査定申込み時に買取業者を厳選する
車一括査定を利用する際、依頼する査定業者を最初から厳選するのもおすすめです。
申込み時に査定先を選択できる主な査定サイトにはカーセンサーなどがあります。また買取業者を選定する際は、以下のようなポイントをおさえて選んでください。
- JPUC(日本自動車購入協会)に加入しているか
- 買取実績・販売実績ともに十分あるか
- 地元の口コミや評判は良いか
- 現車査定が容易か(立地・出張サービスなど)
- 売りたい車種に強い業者はいないか
業者の下調べは面倒かもしれませんが、最初から買取業者を厳選しておくと、時間的・精神的に余裕をもって商談できます。一社一社に対して十分に交渉しやすい環境が整うため、最終的な満足度は高くなるはずです。
商談しない業者は早めに断る
「ここで契約はしない」と決めたら早い段階ではっきりと断りましょう。あいまいな返答や商談の保留では、その後も営業連絡が入る可能性があります。
- 他の買取店で契約した
- 車を手放すことをやめた
- 家族に譲った
- 査定額が知りたかっただけで売るつもりはない
「他社の方が高額査定だった」と答えると、それより良い条件を出そうとする業者もいます。この切り口を武器にするのも良いですが、商談を長引かせてしまう恐れがあります。
できるだけ迷わないように常に情報を整理し、売却先を少しずつ絞り込んでいくことを意識しましょう。
オークション型査定を併用する
オークション型査定は、車両情報を参考にして買取業者が入札を行って価値を決定する査定方法です。
全国の中古車買取業者から入札が入るので、車一括査定の登録業者がいない地域でも査定できる点が最大のメリットです。
- 地域の枠を超えて入札される
- 電話ラッシュが起きにくい
- レア&こだわりの車に高値が付く可能性がある
- 車両情報のみの査定でやや正確性が欠ける
- 自分で売却先を選べない
- 直接交渉ができず、少し低めの査定額になる傾向がある
オークション型査定はまだまだ新しい査定方法のため、参入しているサービスが少なめです。
車一括査定で納得できる査定見積もりが得られない場合は、オークション型査定も併用すると効果的です。
まとめ:車を高く売るなら車一括査定は使うべき
車一括査定はやめた方がいいと言われる理由や対策について解説してきました。
- 車一括査定は営業電話が多く面倒に感じやすい
- すぐに愛車の相場観が掴める
- 一番高い買取査定の業者がわかる
- 査定申込み後の2日間ほどは電話を取れる体制にしておく
- 高く売りたいなら車一括査定は使うべき
最近では、電話のほかにEメールやSMSを使って営業活動をしている業者もいます。
愛車を高く売りたいなら、車一括査定は利用すべき便利なサービスです。あなたの負担にならないタイミングでうまく活用してくださいね。