トヨタが展開する“クルマのサブスク『KINTO(キント)』は、手厚いフォローと安心の仕組みで注目を集めるカーリースです。
しかし、トヨタという大手自動車メーカーが運営していることもあって
- 他のカーリースと比較すると高いのでは?
- KINTOを選ぶメリット・デメリットは?
と悩んでいる方も多いのではないでしょうか。
カーリースおすすめランキングでも上位に位置するKINTOを徹底解剖していきます。
この記事ではトヨタ正規ディーラーに勤務している筆者が、現場のリアルな体験談とKINTOの口コミやレビューについて詳しく解説します。
KINTOならではのメリットとデメリットを理解した上でぜひ検討してみてくださいね。
- 申し込み・審査がネット上で完結
- トヨタ・レクサス・スバルから選べる
- 事故後も月額料金が変わらない
- 全損や盗難でも追加料金は不要
- ディーラーでの納車・メンテナンスで安心
- 契約期間中でも乗りかえ可能なプラン完備
- やや高めに設定された月額料金
- 任意保険を自由に選択できない
- 保険等級を引き継げない・育てられない
- ディーラーへ持ち込まなくてはならない
- オプションやグレードを細かく選べない
トヨタのサブスク KINTOとは
KINTOの概要 | |
---|---|
運営会社 | 株式会社KINTO |
月額料金 | 16,720円~ |
リース期間 | 3年・5年・7年 |
走行距離制限 | 1,500km×利用月数 ※超過分は1kmあたり11円〜 |
任意保険 | あり |
契約方式 | クローズエンド方式 |
取り扱い車種 | トヨタ系37車種 ※一部Web取り扱いなし |
契約満了後の車両譲渡 | なし |
メンテナンスプラン | 月額料金に含まれる |
URL | https://kinto-jp.com/ |
KINTOはトヨタ自動車が提供するフルサービスのカーリースで、新車を定額で利用できるサブスクリプションサービスのことです。
2024年の夏からスバル車もラインナップされ、今ではトヨタ・レクサス・スバルの3メーカーから選べるようになりました。
KINTOは頭金不要の「初期費用フリープラン」と、解約金なしでいつでも中途解約ができる「解約金フリープラン」の2つが用意されています。
契約満了まで乗り続けるなら「初期費用フリープラン」を、車の要否が変わる可能性があるなら「解約金フリープラン」がおすすめです。
項目 | 初期費用 フリープラン | 解約金 フリープラン |
---|---|---|
初期費用 | なし | あり (月額約5か月分) |
契約期間 | 3年/5年/7年 | 3年 |
ボーナス併用 | 可能 (5.5万円~16.5万円) | 不可 |
中途解約金 | あり (金額は条件によって異なる) | なし |
契約期間中の 乗りかえ | 可能 | 不可 |
再契約 | 初回契約から通算7年 | |
対象車 | トヨタ車 レクサス車 スバル車 | トヨタ車 レクサス車 スバル車 |
満了後の選択 | ・同一車で再契約 ・別の車へ乗りかえ ・返却 |
なお、月額料金に含まれる諸費用は「初期費用フリープラン」「解約金フリープラン」共に同じです。
- 車両本体の使用料
- 重量税や自動車税をはじめとする各種税金
- 自動車保険料(自賠責保険・任意保険)
- 車検代金
- 修理代金
- メンテナンス代(法定点検/オイル交換等)
- タイヤ等の消耗品
- 代車費用
KINTO最大の注目ポイントは、東京海上日動火災保険の任意保険が最初から帯同されていること。
月額料金が契約者の保険等級に左右されない点が重要です。
以上のように月額料金内に車に関するほとんどの費用を含んでいるため、車に関する出費の波を作りにくい点でも喜ばれています。
KINTOのメリット6選
KINTOは自動車メーカーのトヨタが提供するカーリースだからこそ、他ではあまり見られない手厚いサービスとメリットがあります。
特筆すべき点は全損や盗難でも追加料金が不要なこと、そしてディーラーを通じてメンテナンスができることです。
これは他のカーリースではほとんど見られない特徴なので、検討時は判断材料の1つにしてください。
申し込み・審査がネット上で完結
KINTOは審査・契約が全てオンライン上で完結するため、ディーラーへ来店する必要がありません。
もちろん店頭での契約もOK。
実車を見ながら一括購入・通常割賦・残価購入の支払いシミュレーションも依頼できるので、個人的には来店での契約がおすすめです。
なお、審査に必要な時間は来店・オンライン共に3営業日以内が目安です。
契約後の必要書類の提出は郵送できます。
その後は、契約者が選択した担当店舗から納車準備の指示があるので安心です。
トヨタ・レクサス・スバルから選べる
KINTOで選べるメーカーはトヨタだけでなく、レクサスやスバルも対象です。
基本的なサービス内容は統一されていますが、レクサス車は契約期間が3年間のみ(再契約も最長5年まで)で走行距離に対する決まりも厳しいため、契約時には注意が必要です。
スバルがKINTO対象になったので、将来的にはトヨタ自動車傘下のダイハツ等もKINTOに加わると予想できますね。
また、KINTOはトヨタ認定中古車のカーリースにも力を入れています。
現在は一部地域限定のサービスですが、こちらも近い将来、全国規模のサービスになると業界では注目されています。
事故後も月額料金が変わらない
事故で保険を使うと保険等級が下がって保険料が上がりますが、KINTOは事故後も保険料や月額料金は変わりません。
さらに事故で修理が必要になった場合は最大5万円の自己負担のみで良く、5万円を超えた部分の費用は保険にて支払われます。
自動車保険を帯同していないカーリースが多い中、KINTOの保険の手厚さは群を抜いています。
運転初心者におすすめな理由がここに詰まっていますね。
KINTOの事故時の補償 | |
---|---|
対人・対物 | 無制限 |
人身損害 | 5,000万円まで (レクサスの場合は1億まで) |
車両保険 | 自己負担は5万まで |
弁護士特約 | 1事故に付き 300万円まで |
ロードサービス | 補償あり |
代車 | あり |
事故対応も年中無休・24時間受付で、いざというときもしっかりと対応してもらえます。
全損や盗難でも追加料金は不要
KINTOでは全損事故や盗難で車を失っても、車の残存価値と違約金を支払う必要がありません。
ほとんどのカーリースは残りの支払いを完済し、中途解約の違約金を支払わなくてはいけません。
KINTOは規定損害金が自動車保険によって補填されるため、契約者は負担金なしで解約できます。
ただし、引き続きKINTOを利用したい場合は、改めて新規契約をしなければいけません。
新規契約の際も、月額料金は表示価格のままでペナルティはありません。
ディーラーでの納車・メンテナンスで安心
KINTOは正規販売店で納車・メンテナンスが行えるため、いざというときも安心して頼ることができます。
トヨタ車は非常に多機能なので、精通した販売スタッフから使い方を説明してもらえるのは嬉しいポイント。
正規カーリースだからできることですね。
また定期メンテナンスも、全国約5,000店舗あるトヨタ店・トヨペット店・ネッツ店・カローラ店から選択できます。
契約者にとって、一番アクセスのよいお店を選べば後々の負担も軽くなるでしょう。
なお、契約車両がレクサス車なら正規レクサス販売店、スバル車なら正規スバル販売店を担当店舗にして契約できます。
契約期間中でも乗りかえ可能なプラン完備
KINTOの初期費用フリープランには、契約期間中でも指定の手数料を支払うことで別のトヨタ車に乗りかえができる「のりかえGO」というサービスがあります。
- 契約満了を待たずに新しい車に乗れる
- 中途解約するよりも費用を抑えられる
- 一定時間経過後、WEB・店頭で申し込み可能
- トヨタ車のみが対象
たとえば「別のトヨタ車に乗りたくなった・出産で今の車では手狭になった」などを理由に選ばれる方がいらっしゃいます。
KINTOのデメリット5選
KINTOを選ぶ上ででもっとも知りたいのは、KINTOのデメリットではないでしょうか。
そんな方に向けて、以下ではKINTOのデメリットを率直に解説していきます。
月額料金・自動車保険・選べる車の制限など、詳しく理解した上でKINTOを検討していきましょう。
やや高めに設定された月額料金
数あるカーリースとKINTOの価格を比較すると、KINTOの月額料金は高いと感じてしまう方が多い様子です。
以下は、ほぼ同条件でトヨタ・ヤリスの月額料金を比較した一覧表です。
リース会社 | 月額 | 総額(7年) |
---|---|---|
KINTO | 35,090円~ | 2,947,560円~ |
定額カルモくん | 30,750円~ | 2,583,000円~ |
オリックス カーリース | 33,770円~ | 2,863,680円~ |
ここで注意したいのは、KINTO以外は車検費や任意保険を帯同していないということ。
万が一に備えるためには、月額料金に追加でメンテナンス費や任意保険をかけなければいけません。
カーリースは車を借りるサービスです。
事故を起こしたら車の残存価値や違約金を支払わなくてはいけません。無保険での利用は絶対にやめましょう。
以上を考慮すると、KINTOの料金設定は決して高額とは言えません。
むしろ契約者の等級によっては、自分で任意保険をかけるよりお得な場合があります。
任意保険を自由に選択できない
KINTOに帯同された保険は「東京海上日動火災保険の一般自動車保険」と決められており、変更できません。
一部補償を薄くして月額料金を下げる等のカスタマイズも、一切受け付けていません。
もちろん保険会社も変更できません。付帯の自動車保険に関する自由度は全くないといえます。
保険等級を引き継げない・育てられない
KINTOの自動車保険には等級制度がないため、契約者の保険等級をKINTOに反映することはできません。
保険会社によっては、中断制度で等級を一定期間保持できます。
自分の等級を無駄にしないように注意してください。
そしてKINTO契約中に無事故でも、次回の保険契約時にその実績を反映できません。
そのため、保険等級を育てられない点にも注意が必要です。
ディーラーへ持ち込まなくてはならない
KINTOで契約した車のメンテナンスや修理は、トヨタディーラーに持ち込まなくてはいけません。
国内に約5,000店舗あるとはいえ、最寄りに店舗が無い方にとっては負担を感じやすいでしょう。
なお、定期メンテナスの進捗はトヨタの共通システム上で管理されるため、他の自動車店に持ち込むことは原則できません。
オプションやグレードを細かく選べない
KINTOは、全てのグレードやオプションから自由にチョイスできるわけではありません。
あらかじめ決められたグレードから選び、ディスプレイオーディオやETCの有無もパッケージ化されたオプションの中から理想に近いものを選びます。
たとえばディスプレイオーディオは欲しいけど、ETCは要らない……といった細かい調整がしにくいです。
パッケージによっては追加料金が発生します。
また、ヤリスだと中間のGグレードはKINTOでは選べず、ZグレードまたはXグレードからの選択になります。
普通に車を購入するより手軽に選びやすい反面、カスタマイズ性がやや劣ります。
KINTO高すぎるは本当?他のカーリースや車購入を比べてみた
KINTOをインターネットで検索すると「kinto 高すぎる」という予測が出てきます。
KINTOは高すぎると言われがちですが、結論から言うと他のカーリースや車購入と比べて一概に高いとは言えません。
試しに大手5社の5年契約プランで乗り出し価格を比較してみましょう。
「アクア」の価格を他のカーリースと比較
アクアの価格を比較しました。
やや高めではあるものの、この価格内に車に必要な費用をすべて含んでおり、手厚いサービスであることがわかります。
リース会社 | 月額料 (5年契約) | 特徴 |
---|---|---|
KINTO | 44,550円~ | ・車に必要な費用をすべて含む |
定額カルモくん | 40,930円~ | ・車検とメンテナスは追加プラン ・別途任意保険が必要 |
オリックス カーリース | 45,320円~ | ・オイル交換と車検代込み(他は追加料金) ・別途任意保険が必要 |
ニコノリ | 39,363円~ | ・オイル交換と車検代込み(他は追加料金) ・別途任意保険が必要 |
コスモMyカー リース | 39,930円~ | ・車検とメンテナスは追加プラン ・別途任意保険が必要 |
「シエンタ」の価格を他のカーリースと比較
シエンタの価格を比較しました。
こうして見ると少し高めですが、車に必要な費用がこの中にすべて収まっている点が魅力です。
リース会社 | 月額料 (5年契約) | 特徴 |
---|---|---|
KINTO | 46,310円~ | ・車に必要な費用をすべて含む |
定額カルモくん | 38,400円~ | ・車検とメンテナスはプラン追加 ・別途任意保険が必要 |
オリックス カーリース | 58,960円~ | ・オイル交換と車検代込み(他は追加料金) ・別途任意保険が必要 |
ニコノリ | 38,306円~ | ・オイル交換と車検代込み(他は追加料金) ・別途任意保険が必要 |
コスモMyカー リース | 40,920円~ | ・車検とメンテナスはプラン追加 ・別途任意保険が必要 |
「クラウンスポーツ」の価格を他のカーリースと比較
クラウンスポーツの価格を比較しました。
リース会社 | 月額料 (5年契約) | 特徴 |
---|---|---|
KINTO | 97,240円~ | ・車に必要な費用をすべて含む |
定額カルモくん | 取扱いなし | |
オリックス カーリース | 取扱いなし | |
ニコノリ | 56,249円~ | ・オイル交換と車検代込み(他は追加料金) ・別途任意保険が必要 |
コスモMyカー リース | 取扱いなし |
KINTOはメーカー直営ということもあって、取扱いしていない車種がほとんど無い点も注目ポイントですね。
他のカーリースと比較すると額面こそ高く見えるものの、サービスの手厚さが異なることがよくわかります。
ただし、契約者の保険等級や条件によって総額が変わってくるので、必ずリース代と保険金額を合算して比較しましょう。
では続いて、KINTOと車購入とを比べてみましょう。
「アクア」の車購入・支払い方法別の比較
項目 | KINTO | 現金一括 | 残価設定型 |
---|---|---|---|
所有権 | KINTO | 購入者 | ディーラー |
車両代 オプション | 利用料に 含まれている | 2,182,300円 | 2,182,300円 |
税金・諸費用 | 212,600円 | 212,600円 | |
保険・メンテ 車検(1回) | 1,001,450円 | 1,001,450円 | |
分割手数料 | ― | 343,509円 (手数料4.9%) | |
5年後の 買取り価格 | ― | 654,690円 (買取り価格) | ― |
総額 | 2,673,000円 | 2,741,660円 | 3,181,899円 |
支払の明細 | 44,550円/月 | 45,694円/月 | 53,930円/月 |
車の保有権が異なるため評価し難い点はありますが、単純に金額だけを比較するだけなら「KINTOは高い」と言えない結果になりました。
残価設定型ローンで次々と新しい車に乗り換えるなら、管理や手続きが簡単なKINTOの方がメリットの多さを感じるのではないでしょうか。
KINTOの評判・口コミをレビュー
KINTOを検討するに当たって、「どんな評判のサービスなのか」「口コミは悪くないのか」が気になりますよね。
そんな疑問を解消するために、まずはKINTOに対する評判と口コミをレビューしてみましょう。
KINTOをご契約される方のほとんどが、初心者でも保険料が一律・納車が早い・明瞭な価格設定といったポイントを気に入られていますよ。
カーリース特有の「自分の所有物にならない」という点も、「限られた期間だけ使いたい・所有物を増やしたくない」という方にとってはメリットへと変わります。
以上を踏まえて、KINTOの総合的な評判を解説します。
初心者や25歳未満のドライバーに最適
KINTOは、年齢・免許証の色・保険等級を問わず一律料金です。
そのため、保険料が高い25歳未満の若年層に利点が多いサービスといえるでしょう。
KINTOが帯同している自動車保険は、車両保険・全損補償・ロードサービス・代車費用が含まれた非常に心強い内容です。
25歳未満の若年者が同等の自動車保険に加入すると、月々2万円を超えるケースも珍しくありません。
KINTO帯同の保険は、親御さんの保険等級を引き継ぐ場合と比較してもかなり魅力的です。
KINTO解約時に保険等級は継承できませんが、運転に自信を持ってから車を所有したい人は納得されています。
このような理由から、「保険料が下がる25歳まではKINTOが最適・保険等級が育っていない人ほどお得」と評価されるようになりました。
完全定額制なので出費・車両管理がしやすい
トヨタのKINTOは完全定額制のため、月々の支払い額が変動しません。
しかもメンテナンス・自動車保険料・各種税金などの車に関するほとんどの費用が料金に含まれているため、追加費用の発生がほとんどありません。
この特徴は「家計をシンプルにしたい・突然の高額出費を避けたい」という方にはピッタリです。
KINTOで追加費用が発生する恐れがあるのは「5万円以下の修理」「過走行」の2つ。
保険が手厚いのでいざと言うときの負担も最小限で済みますよ。
また、KINTOは法人契約も可能です。
多額の購入資金が不要かつ管理業務の負担軽減というメリットがあり、多くの企業に選ばれている安心のサービスと言えるでしょう。
支払い総額は賛否が分かれる
KINTOの支払い総額には賛否が分かれますが、単純に安い・高いとは評価できません。
「契約車両の条件・車への価値観・保険等級によって変わる」というのが筆者の考えです。
これは車種やグレード・オプションによって車両価格が大きく変動すること、比較対象の支払い方法によって大きく左右されるためです。
実際、KINTOの見積もりぺージで高めのグレードとそれなりのオプションで設定すると、購入するより割高な車種が多いと感じます。
また、最終的に車を返却しなくてはいけない条件にも否定的な方が多い様子です。
KINTOを利用するなら専用グレードの「U」がおすすめ。
シンプルなオプションですが、通常グレードと比較しても安めな月額料金が魅力ですよ。
なお、具体的な支払い総額比較は「KINTO高すぎるは本当?他のカーリースや車購入を比べてみた」の章をご参照ください。
期間契約がフレキシブルで使いやすい
KINTOはあらかじめ設定した契約期間中のみ、該当の車を利用できます。
この特徴を活かして「新しい車に次々乗りかえたい・ライフステージが変わるまでの期間限定の車がほしい」など、フレキシブルな使い方をしたい方に最適です。
初期費用フリープラン・解約金フリープラン共に通算7年までの契約延長も可能。
初期費用フリープランは追加金を支払うことで契約中に別の車に乗りかえることもできるため、使用状況が変わった場合も安心です。
一方で「免許証返納を控えている・転勤で一時的に車が必要」といった方には、追加金なしでいつでも解約できる解約金フリープランがおすすめです。
車の買取りができず、使用に制約がある
KINTOは、いかなる場合も契約車両の買取りはできません。
同じ新車カーリースでもニコノリや定額カルモくんは、一定の契約満了後に乗っていた車を買い取れます。
しかしKINTOは買い取りができず、契約満了後は返却するしか選択肢がありません。
また車の価値を著しく下げるような使い方はできず、使用上の制限が設けられている点にも注意が必要です。
- 喫煙
- 車両の改造
- 協議走行
- ペットの乗車(汚れや臭いに注意)
- 1,500km×ご契約月数を超過で追加清算金
KINTOを利用する際には、「他者が所有しているものを借りている」という意識が必要です。
納車が早い・オーダー停止中の車種も契約できる
長納期化が深刻なトヨタの新車でも、KINTOを利用することで大幅に納期短縮できる可能性があります。
さらに、通常オーダーを停止している車種も、KINTOなら契約可能なケースがあります。
発売直後に完売したアルファードやランクルも、KINTOでは契約可能な時期がありました。
他にも納車に1年かかる車種が数か月で届いたり、抽選販売のGRヤリスがKINTOでは契約できたりと非常に優遇されています。
KINTOはトヨタ自動車にとって、収益面・顧客の囲い込みに大きなメリットを持つサービスです。
契約者から返却された車は、状態が良い認定中古車として販売できるため、一切無駄がありません。
希少な車が選べて、納期面でKINTOが優遇されるのは、顧客に選ばれやすくするための特別施策とみられています。
KINTOの取り扱い車種・料金一覧
KINTOではトヨタ・レクサス・スバルの車種から選べ、ボディーカラーやグレードも選択できます。
総合的な相談ができるので、個人的にはディーラーで契約することがお勧め。KINTOに力を入れているディーラーも多いので丁寧に対応してもらえますよ。
トヨタの車はラインナップの豊富さが特徴ですが、どのような車種が契約できるのでしょうか。
以下で月額料の目安と一緒にチェックしてみましょう。
コンパクト
世界最高水準の低燃費を誇るアクアやヤリスがラインナップ。ボーナス併用払いなら月々1万円台から新車に乗ることができます。
事故を未然に防ぐ仕組みもしっかりと搭載しているので、運転初心者や乗りやすい車をお探しの方には最適なボディタイプです。
コンパクトの取り扱い一覧を見る
車種 | 初期費用フリープラン (月額) | 解約金フリープラン (月額) |
---|---|---|
ヤリス | 16,720円~ (ボーナス月加算:110,000円) | 34,650円 (申込金:193,380円) |
カローラスポーツ | 23,540円~ (ボーナス月加算:110,000円) | 50,490円 (申込金:282,480円) |
アクア | 23,870円~ (ボーナス月加算:110,000円) | 42,680円 (申込金:238,040円) |
なお、本記事執筆当時はルーミーが取扱い停止中でした。
セダン・ワゴン
ハイブリッド車の先駆者であるプリウスをラインナップ。特別グレードKINTO Unlimited(U)なら、月々1万円台で乗れるのが嬉しいポイントです。
長納期でなかなか納車されないと話題のクラウン セダンにも注目です。
セダン・ワゴンの取り扱い一覧を見る
車種 | 初期費用フリープラン (月額) | 解約金フリープラン (月額) |
---|---|---|
プリウス | 18,480円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 45,320円 (申込金:256,960円) |
カローラツーリング | 21,120円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 47,960円~ (申込金:271,810円) |
クラウン(セダン) | 108,130円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 133,980円~ (申込金:282,480円) |
SUV
トヨタのSUVは商品層が厚く、サイズ・デザインテイストが豊富に揃っています。
街乗り・アウトドア利用など使いたいシチュエーションによって、車選びをすると良いでしょう。
SUVの目玉はヤリスクロスのKINTO Unlimited(U)と、長納期化とオーダー停止に苛まれているランドクルーザー250です。
SUVの取り扱い一覧を見る
車種 | 初期費用フリープラン (月額) | 解約金フリープラン (月額) |
---|---|---|
ヤリスクロス | 25,740円~ (ボーナス月加算:110,000円) | 43,560円~ (申込金:242,990円) |
カローラクロス | 27,500円~ (ボーナス月加算:110,000円) | 45,320円~ (申込金:252,890円) |
ハリアー | 31,350円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 58,080円~ (申込金:326,700円) |
ランドクルーザー250 | 50,710円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 77,220円~ (申込金:435,380円) |
クラウン (クロスオーバー) | 56,650円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 83,160円~ (申込金:465,740円) |
クラウン (スポーツ) | 66,550円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 92,840円~ (申込金:524,260円) |
なお、本記事執筆当時はライズとRAV4が取扱い停止中でした。
ミニバン
家族で楽しめるヴィクシーやノア、女性でも乗りやすいシエンタがラインナップされているトヨタのミニバンタイプ。
大きなボディを感じさせないアシスト機能が充実しており、運転が苦手な方でも乗りやすい工夫がされています。
ミニバンの取り扱い一覧を見る
車種 | 初期費用フリープラン (月額) | 解約金フリープラン (月額) |
---|---|---|
シエンタ | 26,510円~ (ボーナス月加算:110,000円) | 44,330円~ (申込金:247,830円) |
なお、本記事執筆当時はノア・ヴォクシー・アルファード・ヴェルファイアが取扱い停止中でした。
スポーツ
抽選購入のGRヤリスがラインナップされたスポーツタイプは、セカンドカーを持ちたい人に注目されています。
GR86は、最初からカスタマイズされたGRパーツ仕様も用意されているのが嬉しいポイントです。
スポーツの取り扱い一覧を見る
車種 | 初期費用フリープラン (月額) | 解約金フリープラン (月額) |
---|---|---|
GR86 | 32,230円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 58,960円~ (申込金:331,650円) |
GRヤリス | 44,110円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 70,730円~ (申込金:396,330円) |
レクサス車
KINTOでは、レクサス車のラインナップも充実しつつあります。
トヨタ車と同様に、初期費用フリー・解約金フリーの両プランから選択可能です。
ただし過走行にはやや厳しく、年間走行距離が1.8万キロを超過すると1kmあたり22円(税込み)の超過料金が発生します。
レクサス車の取り扱い一覧を見る
車種 | 初期費用フリープラン (月額) | 解約金フリープラン (月額) |
---|---|---|
LBX | 58,300円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 78,650円~ (申込金:429,000円) |
UX | 61,600円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 81,730円~ (申込金:443,520円) |
NX | 63,800円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 83,710円~ (申込金:455,840円) |
RZ | 44,110円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 181,500円~ (申込金:990,000円) |
LM | 335,500円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 332,750円~ (申込金:1,815,000円) |
スバル車
2024年の夏からラインナップされたスバル車には、トヨタには数が少ないステーションワゴンが厚く揃います。
なお、スバル車もレクサス車と同様に過走行には厳しいため十分注意しましょう。
スバル車の取り扱い一覧を見る
車種 | 初期費用フリープラン (月額) | 解約金フリープラン (月額) |
---|---|---|
インプレッサ | 29,700円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 57,640円~ (申込金:396,330円) |
クロストレック | 32,340円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 59,730円~ (申込金:336,490円) |
フォレスター | 33,440円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 60,500円~ (申込金:396,330円) |
BRZ | 39,930円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 62,920円~ (申込金:355,960円) |
レヴォーグ | 40,260円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 68,090円~ (申込金:381,480円) |
レヴォーグ レイバック | 43,670円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 71,940円~ (申込金:396,330円) |
WRX S4 | 48,620円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 77,880円~ (申込金:436,040円) |
レガシィ アウトバック | 49,390円~ (ボーナス月加算:165,000円) | 77,440円~ (申込金:453,600円) |
KINTOでよくある質問
トヨタKINTOで失敗しないためのコツは?
トヨタのKINTOで失敗しないためには、KINTOの特徴とデメリットを理解することが大切です。
長期間支払っても、車両は必ず返却しなくてはなりません。
なにより初期費用フリープランで中途解約をすると高額の解約金が必要になります。契約する期間は計画的に決めましょう。
KINTOは法人契約できる?
KINTOは法人名義での契約が可能です。
車に関する諸費用をまとめて計上できる可能性があり、各職員やご家族を対象にした自動車保険もついてくるなどメリットがたくさんあります。
KINTOの審査基準は?
KINTOの審査基準は、利用者の年収と信用情報を基にします。
KINTOの契約実績を伸ばすために審査はやや甘い傾向がみられるようです。
KINTOで審査落ちしたらどうすればいい?
KINTOで審査に落ちたら、契約車両のグレードを下げたり頭金を準備して月々の支払い金額をできるだけ抑えるように工夫してみましょう。
KINTOに走行距離の制限はある?
厳密にいえば走行距離制限はありません。
ただし、既定の月間走行距離を超えると超過分に応じて追加料金が必要になります。
なお、規程の距離は1,500km×利用月数で算出されます。これを超過した場合、トヨタ車なら1kmあたり11円(税込)・レクサスとスバル車は1kmあたり22円(税込)が契約終了時に請求されます。
KINTOの損益分岐点は?
KINTOの損益分岐点は車両によって異なりますが、おおよそ6~7年目が目安になります。
下記でプリウスGグレードを基に算出してみましょう。ただし、車の残存価値は加味しないとします。
経過年数 | KINTO | 一括購入 |
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1年目 | 683,760円 (年間料金×1年) | 3,339,400円 |
2年目 | 1,367,520円 (年間料金×2年) | 3,458,800円 |
3年目 | 2,051,280円 (年間料金×3年) | 3,641,680円 (車検1回目) |
4年目 | 2,735,040円 (年間料金×4年) | 3,761,080円 |
5年目 | 3,41,880円 (年間料金×5年) | 4,023,960円 (車検2回目+タイヤ交換) |
6年目 | 4,105,560円 (年間料金×6年) | 4,143,360円 |
7年目 | 4,786,320円 (年間料金×7年) | 4,326,240円 (車検3回目) |
一括購入時の内訳
- 車両価格/3,220,000円
- 年間任意保険料/73,400円 参考元:イオンのほけん相談保険マーケット
- 自動車税(7回)/36,000円×7回
- オイル交換(年2回として)/5,000円×10回
- タイヤ交換(5年目に1回)/80,000円
- 車検(法定費用込み)/63,480円 参考元:楽天Car-プリウスの車検費用
車種によって価格や維持費等が異なるため、早いものでは5~6年目で損益分岐点を迎える車種もあります。
この特徴から、KINTOは1台の車に長く乗らない人・車を所有することにこだわらない人に向いているといえます。
まとめ:KINTO高くない!メリットも多いカーリース
ここまでKINTOの評判や口コミを元に、率直なレビューをまとめてご紹介してきました。
- 長納期の車も納期短縮しやすい
- 任意保険が高くなりやすい若年層にメリットが多い
- 事故・全損しても利用者にデメリットが少ない
- 1台の車に長く乗りたい・車を保有したい人には向かない
- 他の支払い方法と比較しても高い訳ではない
トヨタ自動車が展開するサービスということもあり、車両の確保・メンテナンス・保険のどれをとっても他のカーリースには見られない安心感が特徴です。
トヨタ車を購入検討している方は「車をどのくらいの期間どう使いたいか」を踏まえた上で、購入とKINTOを比較しましょう。
価格だけを見て「高い」と思わず、含まれる諸費用をすべて紐解いて検討してくださいね。