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ファイヤーマスターは、英国製の自動車用に専用設計された消火器です。自動車用に設計されているため、容器はアルミとプラスチックでできており非常に軽量に作られています。実は日本では、自動車の車内に置いておける日本製の消火器は販売されていません。
日本製のホームセンター等で売られているものは、車内に置いておくと車内の温度が高温になると『爆発する』危険性があり車載できません。この点、自動車用に設計されたファイヤーマスターは、車内の高温を前提としているため爆発する危険はなく安全です。
また、同じ薬剤量の日本製の消火器は、鉄とゴムでできており非常に重量があります。軽量ということは自動車には大切なポイントで、燃費や発進加速に影響を与えます。このあたりが、家庭用や建物に設置されている日本製の消火器とは、まったく違うことなのです。
実に不思議なことですが、日本は世界1位の自動車生産国ですが、ファイヤーマスターのような商品が無いのです。
ファイヤーマスターは、英国で70%のシェアを誇る世界的にも有名な消火器メーカーです。日本には20年前より輸入されておりますが、現在までクレームがありません。非常に信頼性と歴史があります。
ファイヤーマスターの生産本数が多い理由は、英国陸、海、空軍と沿岸警備隊と警察と消防に納品されているためです。モータリゼーションの歴史の長い英国では、モータースポーツで装着を義務づけられておますが、それ以外でも、普通の人が自分の車に消火器を搭載するのが珍しくありません。
例えばジャガーやロールスロイスなどの高級車両には、全車にファイヤーマスター消火器が運転席の座席の後ろの床に取り付けられています。これは、ドイツなどでも同じでベンツやBMW、ポルシェなどには、やはり標準で消火器(ただしファイヤーマスターでなくドイツのメーカーですが)が取り付けられています。
日本では、発炎筒の感覚です。日本に輸入されるこれらの車両は、ドイツから船積みされるときに、日本で通関の場合に消火器は日本の消防法により危険物ということでトラブル(日本で通関できなくなる)になるので外されます。ところが、時々並行輸入で消火器がとりつけけられたまま日本の港に到着する場合があります。この場合は、車両が通関できなくなるため、港で消火器を外して捨てます。変な話ですが、それでようやく通関できるのです。
日本の場合消火器は、色々な書類を関係の役所に提出しなくてはならず、事前の審査や、手続きが煩雑で素人ではそう簡単に輸入できないのです。欧州で当たり前のことが、日本では消防法のために車両を通関することもできなくなる。消火器の普及を遅らせている原因のひとつでしょう。
英国では、7台に1台が消火器を搭載しています。車は燃えるものだという認識が強いのです。義務や法律ではなくても人々の安全意識、事故に備える心構えが日本より強いのです。ちなみに、三角停止版とファーストエイドキット、消火器の3点セットは英国の自動車用品店で最も売れる商品だそうです。
日本ではタクシーのほとんどが消火器を搭載しています。これは、義務でもなんでもなく、タクシーの場合タバコの火などで火災がおこる可能性が高く、その経験から消火器を搭載するようになったのだそうです。義務でなく消火器が唯一日本で普及している場所です。
一時期、日本ではライフツールハンマーが沢山売れたことがありました。これはNHKの番組で、水没するとパワーウインドが作動しなくなり、窓があかないので乗員が車内から脱出できなくて水死するという衝撃的な事故を報道した影響です。年間わずか数人しか(本当に毎年10人以下です)水死しないのに、ライフツールハンマ−は50万本も売れたそうです。
ところが、自動車火災で死亡する人は毎年1万人に近い数です。毎年約9000人と消防庁の記録にあります。もし、消火器を搭載していれば助かったケースは多いのではないかと推察します。仮に10%と低く見積もっても、1000人ちかい人の命を救えるのです。
ライフツールハンマーの場合、全員の命が助かったとしても10人。でも、ファイヤーマスターがもし50万本売れて、多くの車に普及していたら、少なくとももっと沢山の人の命が助けられると思うのです。わずかなお金で、人の命が救えることがあります。
日本では、モータースポーツに参加する人以外ほとんど搭載する意識がないでしょう。しかし、日本もいつか欧州のモータリゼーションに追いつき、日本人にも安全の意識が生まれるようになるでしょう。
ビジネスを通じて社会へ貢献したい。RV4ワイルドグースの願いです。
最後に個人的な話をしますと、25年の間で消火器を使ったことは5回あります。キャンプでの火災が2回、自動車の『ぼや』が3回です。炎上には至りませんでした。しかしいずれも人を助けるためで、自分のために使ったことは一度もありません。消火器とは、そういう性格なものだと経験からいえます。
自動車クラブや走行会、イベントを開催される方、少なくとも運営に携わる方は全員の車両に1本のファイヤーマスターを搭載されることをおすすめします。保険として消火器は安いと思います。
RV4ワイルドグース(株)代表取締役社長 二階堂裕
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